こんにちは!
保育心理士のユウです。
12月といえば、クリスマスがあったり2学期最後の月だったりと様々な行事がありますよね。
季節の行事に興味・関心をもち、いろいろな遊びを楽しんでほしい。
行事が多いと、月案や週案にそれらのことを盛り込むことが多いですが、他の点ではどのようなことを書いたら良いでしょうか。
2歳児の月案と週案を作成する上でのねらいや書き方のつながるポイントはこちらです。
- 「自分で」の気持ちを尊重する。
- 子ども同士の関係を手助けする。
- 排泄の自立を褒める。
- 食べ物の好き嫌いはおおらかに対応する。
- 自分の医師を親しい人に伝えたいという欲求を受け止める。
- 指さし、身振り、片言などを盛んに使い、大人とのやり取りを重ねる。
さらに、五領域を意識してねらいや活動内容を考えると、イベントのこと以外にも様々なポイントが見えてきますよ。
体調に留意しながら健康に過ごし、保育者に見守られ、身の回りのことを自分で行えるようにしたいですね。
今回は、2歳児クラスの子ども達に焦点を当ててみていきましょう。
季節の変化や子どもの成長過程に合わせた書き方をご紹介していきます。
2歳児の月案と週案12月のねらい作成のポイントは?
2歳児クラスの子ども達も、12月になれば自分でできることが増えています。
靴を自分で脱ぎ履きすることができるようになったり、自分で着替えることができるようになったりという姿が見られるはずです。
そのため、月案や週案の中に『自分のことを自分で行う喜びを味わう』や『積極的に自分のことに取り組み、保育者と喜びを共有する』などのねらいを書いてみては如何でしょうか。
自分でできたことをたくさん褒めて、自信を持って冬休みを迎えることができるようにしていきましょう。
また、12月もまだ落ち葉や木の実が落ちていることがあるはずです。
園庭に出た際には、そのような葉っぱや木の実を子ども達と一緒に集めてみませんか。
落ち葉がたくさんあれば、葉っぱのお布団に寝転がってみる経験もできますし、それぞれが少しずつ落ち葉や木の実を集めてくれば、それで製作遊びも楽しむことができます。
自然に興味を持つための大切な活動になりますので、ぜひ月案や週案でも取り入れてみてください。
- 自然の物を使って感触や色彩を楽しみながら製作活動を行う
- 落ち葉や木の実集めを通じて季節による自然の変化を感じながら、自然に触れる楽しさを味わう
などのねらいとして取り上げることができますね。
自然と触れ合う中で、子ども達はきっとたくさんのことを感じてくれているので、外遊びの後にはぜひたくさん話を聞いてあげてください。
大人では思い付かないような子ども達の世界をたくさん聞けることがありますよ。
他には以下のようなねらいもあります。
- 保育者に見守られ、身の回りのことを自分でする。
- 保育者や友達と一緒に体を動かし、簡単なルールのある遊びを楽しむ。
- 保育者や友達と一緒に表現することを楽しむ。
- 季節の行事などに興味をもつ。
体調に気をつけながら健康に過ごし、保育者に見守られ、身の回りのことを自分で行えるようにしたいですね。
また、季節の行事に興味・関心をもち、いろいろな遊びを楽しむことがねらいを考える時に大事なポイントです。
2歳児の月案と週案12月の書き方は五領域が大事!
2歳児の12月も、五領域を網羅しながらねらいや活動内容を考えていきましょう。
成長や自然の変化に関連した内容がオススメですよ。
①健康
12月には、どの学年でも感染症が流行し始めることが多いです。
これまでにもしっかり教えてきているかとは思いますが、今一度手洗いやうがいのやり方を見直してみましょう。
2歳児クラスの子どもでも、意外と泡を付けたらそのまま流してしまったり、擦るのではなく手をポンポンと合わせるだけで終わらせたりしてしまっている子がいます。
集団でいるとつい見逃しがちになってしまいますが、改めて意識してみていくと多くの気付きがあるので、見直しの意味を込めて月案や週案に取り入れてみましょう。
また、様々なことを自分でできるようになってきている子が多くいるので、まだできていない子どもが焦りや不安を感じないよう上手くフォローしていくことも大切です。
少しだけでもできたときにはたくさん褒めて、子ども達の自立を援助していきましょう。
保育士はおう吐処理セットをすぐに取れる場所に用意し、感染症の予防・おう吐物の対処の仕方について職員間で再確認するといいです。
室内の温度・湿度に気をつけ、加湿器を使用して乾燥しないようにします。
②人間関係
まだ友だちと遊ぶというよりは、保育者との遊びをじっくりと楽しみたい子どもも多くいるかとは思いますが、ままごと遊びの中でぬいぐるみを相手にお世話をする姿も見られるようになってくる頃です。
そんな姿が見られるようになってきたら、ぜひ生活の中でもその姿を活かしてみましょう。
例えば、保育者が一人でできるようなことも子どもに手伝いを頼んでみたり、友だちと一緒にやってもらったりということをしてみます。
子ども達は、頼られることに喜びを感じたり一緒に何かを行う楽しさを味わったりすることができます。
そして、2歳児の12月頃になると簡単なルールを理解し遊ぶようになります。
ねらいを『簡単なルールを理解し遊ぶ』とし、内容を『ルール理解し、友達や保育者と一緒に遊ぶ』とすると月案がひとつできます。
保育者も一緒に遊び、ルールをわかりやすく知らせ、守って遊ぶ心地良さを知らせるといいですね。
③環境
環境の領域では、ねらいのところでもふれたように、季節の移り変わりについて取り入れてみましょう。
落ち葉を踏んだときの音や木による葉っぱの形の違いに気付いて、自然に興味を持つきっかけを作ることができると良いですね。
また、それらを利用してクリスマスの飾りを作ってみても良いでしょう。
自分たちで作ってみることで、街で見かけるクリスマスの飾りにも気付くかもしれませんし、それらが飾られるとクリスマスが近いということにも結び付くかもしれません。
クリスマスはサンタさんが来る日として知っている子どもも多いので、その他の飾りやクリスマスの食べ物などサンタさん以外の点にも目を向けることができると、より一層クリスマスを楽しむことができますね。
2歳児クラスでは、1歳児クラスのときよりもワンランクアップしたクリスマスを楽しめるようにしていきましょう。
④言葉
2歳児クラスの子ども達も、このくらいの月になるとクラスのほとんどの子が3歳となり、言葉でのやり取りがとても多くみられるようになってきます。
嫌なことがあった際も、手や足がでるのではなく言葉で意思表示ができるようにはなってきますが、その分主張も激しくなってきていることでしょう。
言葉でのやり取りができるようになったとはいえ、まだまだ幼いので相手の主張が聞き入れられず、自分の主張を通そうとする姿も多いかもしれません。
そのため、冬休みに入る前に、自分の思いを言葉で言えるように子どもがしてほしいことやしたいことなどを、言葉で伝えようできるようにしたいですね。
まだ、話し合いでの解決や相手の気持ちを察するということは、難しいです。
しかし、保育者が間に入ることで、相手の話を聞いて少し我慢をするということはできるはずです。
もちろん、我慢ができなくても構いません。
相手の話を聞いて自分がどうするか考えてみるという経験を積むことが、必要になります。
トラブルのときだけでなく、まずは『相手が話をしているときには自分は話さないで聞くこと』や『言葉でのやり取りを楽しむこと』が大切です。
月案や週案のねらいの中に、『保育者や友だちの話に耳を傾け、会話を楽しむ』という形で取り入れてみると良いでしょう。
さらに、してほしいことやしたいことなどを言葉で伝えようとするように子どもに促すことが大事になります。
⑤表現
表現の領域では、環境の部分でも取り上げた自然の中での遊びを活かしてみると良いでしょう。
以前、一人の2歳児クラスの子どもが2枚の葉っぱを目元にかざし、「めがね」と発したことをきっかけに、他の子も「しっぽ」「おみみ」と体の色んなところにくっ付ける遊びを始めたことがあります。
子ども達が想像力をはたらかせて、自分なりに葉っぱで表現している姿は、とても微笑ましいものでした。
また、その遊びが室内での新聞紙遊びにも繋がっていくこととなります。
破った新聞紙を体中にセロハンテープでくっ付けて洋服を作ったり、床にたくさん敷いてぬいぐるみの布団にしたりという遊びに発展している場面を目にしたのです。
葉っぱでの表現遊びは、とても手軽にできるので、ぜひ取り入れていただきたい遊びの一つになります。
今回例に挙げた話では、子ども達が自主的に表現遊びを始めましたが、興味を中々持てずにいるようでしたら、保育者がきっかけ作りをしても良いでしょう。
登園してすぐ、園内に飾ってあるサンタさんの人形に「プレゼント」と葉っぱの上に木の実を置いている子どもがいたこともあるので、新しい遊びの後は特に様々な場面での子ども達の様子に注目してみてください。
2歳児の12月月案と週案に子どもの姿についての書き方ポイント!
2歳児クラスの12月は、一人でできることが増えてきている月だということについては書きましたが、その中の一つに排泄のことも含まれています。
大体の子どもが、尿意や便意を感じた際に大人に伝えてトイレで排泄を済ませるということができるようになってきている時期です。
そのため、トレーニングパンツを含め、パンツで過ごしている子とおむつで過ごしている子が入り混じっているかと思いますが、おむつを履いている子が恥ずかしさや劣等感を感じないよう注意してください。
以前、まだおむつを履いていた子どもが「僕はまだおむつなの。みんなはパンツだよ」と沈んだ表情で呟いていたことがあります。
排泄だけでなく、自立は個人差があることが普通ですが、子どもによっては自分と他の子との差を大きく感じてしまいますので、子ども達が集団の中での自分をどう捉えているのか、しっかりとみていきましょう。
月案や週案では、自立全般に関することとして、ねらいや配慮を設定すると良いですね。
また、言葉でのやり取りが増えてきている時期ですので、積極的に様々な言葉に触れる機会を作っていきましょう。
絵本や紙芝居、歌は一度に様々な言葉を耳にすることのできる良い機会です。
会話の中でも、保育者が代弁したり色んな表現をしてあげたりすることで、言葉の幅は広がります。
子ども達の成長に合わせて、月案や週案も一歩一歩前進できるものを考えていきたいですね。
2歳児の12月の月案と週案の保育者の配慮や援助のポイントまとめ【記入例有】
月案や週案には、ねらいや具体的な活動内容だけではなく、保育者の配慮事項も記入していきます。
その際に大切なことは、子どもの姿や環境を計画の段階で具体的に予想して、その中で行っていくためにはどうすれば良いのかを考えることです。
予想されるパターンは、一つとは限りません。
子どもの姿一つにしても、個々によって反応や動きは変わるでしょう。
それら一つ一つに対して、計画の段階で配慮を考えていくことで、実際に行うときの事前準備や環境整備をスムーズに行うことができます。
例えば、自立に関する部分でねらいや活動内容を設定したとしましょう。
自分でできる喜びを味わうというねらいや、今までできなかったことに積極的に挑戦してみるという活動内容を記した際に考えられる配慮は、どのようなことでしょうか。
子どもの姿で取り上げたような、劣等感を感じる子どもがいるとすれば、『小さなことでもできたという事実や挑戦した頑張りを具体的に褒めて次へ気持ちを繋げる』という配慮が必要です。
『子どもの様子を見極め、できそうなところ以外は援助を行い、できそうな部分を任せて小さな“できた”を積み重ねて自信へ繋げる』や『簡単なやり方を提案し、子ども達のやりたい気持ちが満たされるように援助や声掛けをする』という配慮も考えられますね。
落ち葉や木の実集めなどの外遊びの際には、
- 事前に園庭がぬかるんでいないか確認して環境を安全に整える
- 靴がしっかり履けているか、手は袖から出ているか、服の裾はズボンに入っているかなど、子ども達と確認してから外へ出る
- 危険な植物や場所などはないか確認して、常に子ども達がどこにいるのか把握できるよう視野を広げる
などの配慮を考えることができます。
自然環境は人の知らないところで変化している可能性があるからこそ、事前の確認がとても大切になります。
風が強かった日の翌日には、見慣れないものが園庭に飛んできていたり、雨の翌日には滑りやいところがあったりとするものです。
子ども達が安全に楽しく活動することができるよう、しっかりと環境を整えていく必要がありますね。
他にも、五領域の部分で取り上げた言葉の部分に注目していくと、また違った配慮が見えてきます。
自分よりも上の学年の子ども達と関われば、意味も分からずに使っている言葉を真似る姿はよくあります。
その中には、時としてあまりよくない言葉も含まれるものです。
その際は、保育者がその言葉は人を嫌な気持にさせるものであるということを伝えなければいけません。
反対に、知っている言葉がまだ不十分で、言葉が見つからないがために手や足が出てしまう子どもには、適切な言葉を教えてあげる必要があります。
それらのことは、言葉を扱うことができるようになってきた時期に必要な、とても大切な保育者の配慮の一つです。
実際に子どもの様子をみて、今の子ども達にはどのような配慮が必要なのか、じっくり考えて記入してみてください。
そのときに予想しておくと、実際に起こったときに保育者も焦らず落ち着いて対応することができます。
まとめ
たくさんの成長がみられる2歳児クラスの子ども達。
その成長に合わせたねらいや内容を考えていくことは、とても大切ですね。
今回のポイントは、下の通りです。
- 保護者に見守られ、身の回りのことを自分でする。
- 保育者や友達と一緒に体を動かし、簡単なルールのある遊びを楽しむ。
- 季節の行事などに興味をもつ。
- 自然物に興味をもつ。
- 保護者や友達と一緒に表現することを楽しむ。
- 保育者と一緒にボタン掛けをしようとする。
- 自分の思いを言葉で言おうとする。
- 簡単なルールを理解し遊ぶ。
保育士のチームワークとして餅つきやクリスマス会の役割分担や参加の仕方について話し合っておくことも大事です。
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