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3歳児8月月案|夏祭り・プール遊びのポイント&すぐ使える文例集

保育心理士 ユウ
保育心理士 ユウ
こんにちは。保育心理士のユウです。

3歳児 8月の月案作成は、多くの保育士さんにとって悩みの種かもしれません。8月は夏本番を迎え、子どもたちの健康・安全や生命の保持に特別な配慮が求められる時期です。

月案を作成する際は、養護(特に情緒の安定)と教育の両面からねらいを明確に設定することが重要になります。予測される子どもの姿を踏まえ、健康な生活リズムを支える環境構成や、排泄の自立に向けた支援を具体的に計画する必要があります。

同時に、人間関係や言葉、表現といった五領域の発達を促す活動も欠かせません。さらに、食育の計画、家庭との連携や保護者支援の具体的な方法、円滑な職員との連携についても盛り込む必要があります。この記事では、3歳児 8月の月案作成に必要なこれらの要素を網羅し、月末の評価反省に活かせるポイントまで詳しく解説していきます。

  • 8月の3歳児のねらいと子どもの姿
  • 養護と教育(五領域)の具体的な内容
  • 健康・安全・食育に関する配慮事項
  • 家庭連携や評価反省の書き方

3歳児8月の月案作成の基本

  • ねらいと予測される子どもの姿
  • 養護(生命の保持と情緒の安定)
  • 教育(健康・人間関係)の視点
  • 教育(言葉・表現)の視点
  • 活動のための環境構成と配慮

ねらいと予測される子どもの姿

8月の3歳児クラスの月案における「ねらい」は、夏の暑さの中でも健康的に過ごすこと、そして夏ならではの遊びを通じて友だちとの関わりを深めることが中心となります。

この時期の子どもは、全身を使った遊びが上手になり活動意欲が高まる一方で、暑さによる疲れが出やすく、お盆休みなどを挟むことで生活リズムが乱れやすい側面も持っています。そのため、ねらいには「健康」と「人間関係」の両面をバランスよく設定することが大切です。

8月の「ねらい」の具体例

  • 健康に対する意識を持ち、保育者と共に対策(水分補給や休憩)に取り組む。
  • 全身を使った遊び(水遊び、プール、運動遊び)を存分に楽しむ。
  • 気の合う友だちと誘い合いながら、一緒に遊ぶ楽しさを感じる。
  • 夏の遊びや行事(夏祭り、虫取りなど)を楽しみ、季節の自然に興味を持つ。
  • 自分の体験(休み中の出来事など)を遊びに結び付けて表現する。

これらのねらいに基づき、以下のような「予測される子どもの姿」を具体的にイメージしておきましょう。

予測される子どもの姿

活動面では、水遊びや泥んこ遊びをダイナミックに楽しむ姿や、捕まえた虫の名前を図鑑で調べようとする知的好奇心が見られるでしょう。また、「〇〇ちゃん、一緒にやろう」など、自分から友だちを誘って遊ぶ姿が増えてきます。

一方で、生活面では、「あつい」「のどがかわいた」と自分の体調を言葉で表現しようとしたり、逆に遊びに夢中になって水分補給を忘れてしまったりする姿が予測されます。友だちとの関わりが深まる分、玩具の取り合いなどのトラブルが増えることもありますが、それも相手の気持ちを考えるきっかけとなります。

養護(生命の保持と情緒の安定)

月案における「養護」は、「生命の保持」「情緒の安定」という2つの側面から計画します。特に8月は、この両方が非常に重要になる時期です。

生命の保持:熱中症予防と体力回復

8月の養護で最優先すべきは、熱中症の予防です。3歳児はまだ自分で体調の変化を正確に把握し、管理することが難しいため、保育者がきめ細かく配慮する必要があります。

  • こまめな水分補給:遊びに夢中になる前や、戸外活動の前後など、タイミングを決めて水分補給を促します。
  • 十分な休息:プール遊びや水遊びは体力の消耗が激しいため、活動後は静かな環境でしっかりと午睡(休息)がとれるようにします。
  • 環境の調整:室温と外気温の差に留意し、エアコン使用時も定期的な換気を行います。

プール活動後の配慮

プール後は体温が奪われ、予想以上に疲労が蓄積しています。午睡時間を通常より長めにとる、ゆったりとした室内遊びを取り入れるなど、体力回復を最優先する配慮が不可欠です。

情緒の安定:休み明けのケアと安心感

お盆休みなどで長期休暇を挟むと、生活リズムが崩れたり、久しぶりの登園で不安を感じたりする子どももいます。

休み明けの子どもが園生活のリズムをスムーズに取り戻せるよう、意識的にゆったりと関わることが求められます。保育者が子どもの話をじっくりと聞き、安心して自分の気持ちを表現できるような応答的な声かけを心がけることで、情緒の安定を図ります。

教育(健康・人間関係)の視点

五領域における「健康」と「人間関係」は、8月の活動的な時期に大きく伸びる分野です。養護と連携しながら、子どもの育ちを促しましょう。

健康:全身運動と生活習慣

3歳児は全身運動が上手になり、走ったり跳んだりすることを楽しむ時期です。この意欲を「健康」な体づくりにつなげます。

  • 運動遊び:秋の運動会に向けて、かけっこや縄跳び、障害物競走などを遊びの中に取り入れ、楽しみながら身体を動かします。
  • 生活習慣:汗をかいた感覚が分かり、自分でタオルで拭いたり、保育者と一緒に着替えたりする経験を積みます。これは「生命の保持」とも密接に関連します。

人間関係:関わりの深化とトラブル

「〇〇ちゃんと遊びたい」という気持ちが強まり、気の合う友だちとの関わりが深まります。ごっこ遊びやブロック遊びなど、友だちと一緒に行うことで楽しさが増す遊びを計画します。

この時期、子ども同士のトラブルも増えてきます。しかし、これは自分の考えと相手の考えが違うことを知る大切な学びの機会です。保育者はすぐに仲裁に入るのではなく、まずはお互いの気持ちを言葉で伝えられるようサポートしましょう。

また、お盆期間中などに実施される縦割り保育(異年齢保育)は、年上の子に憧れたり、年下の子の世話をしようとしたりする貴重な体験となり、人間関係の幅を広げることにつながります。

教育(言葉・表現)の視点

夏の豊かな体験は、3歳児の「言葉」と「表現」の意欲を強く刺激します。月案には、これらの体験をアウトプットできるような活動を盛り込みましょう。

言葉:体験の言語化と文字への興味

夏祭りや旅行、家族と過ごした休日など、生活の中での体験を保育者や友だちに一生懸命伝えようとする姿が見られます。この「話したい」という気持ちを大切に受け止め、じっくりと耳を傾ける時間を確保します。

また、絵本を読む中で文字に興味を持ち始める子もいます。ひらがな表を子どもの目線に貼っておき、「これはなんていうじ?」と聞かれた際に一緒に調べられるようにしておくと、知的好奇心を育てることができます。

表現:イメージの具現化と身体表現

体験したことをごっこ遊びに取り入れ、自分なりのイメージを表現する楽しさを感じられるようにします。例えば、「おまつりごっこ」や「むしとりごっこ」など、子どもの体験に基づいたテーマ設定が効果的です。

活動の中では、夏の歌や盆踊りの音楽を流し、音楽に合わせてリズミカルに体を動かす楽しさも味わえるようにしましょう。また、はじき絵(花火)やソルトペインティングなど、夏らしい涼しげな製作活動も、表現力を養うのに適しています。

8月におすすめの歌・手遊び・絵本

  • 歌:「おばけなんてないさ」「かもめの水兵さん」「てのひらをたいように」
  • 手遊び:「すいかのめいさんち」「カレーライスのうた」「イカイカスイカ」
  • 絵本:「なつのいちにち」「トマトさん」「ぐりとぐらのかいすいよく」

活動のための環境構成と配慮

設定した「ねらい」を達成するためには、子どもが主体的に活動できる「環境構成」と、それを見守り支える「保育者の配慮」が不可欠です。これは五領域の「環境」にも直結します。

子どもが「やってみたい」と思ったときに、すぐに手に取れる環境を整えることが基本です。

活動内容 環境構成の具体例 保育者の配慮・援助
水遊び・プール じょうろ、ホース、水鉄砲、色水遊びの道具など多様な素材を用意する。 水の感触(チクチク、サラサラなど)に対する子どもの表現を受け止める。
夏の自然・探索 虫捕り網、かご、図鑑を専用コーナーに配置し、いつでも調べられるようにする。 捕まえた虫の名前やエサを一緒に調べ、興味や学びを深める。
文字への興味 ひらがな表、紙、えんぴつ(クレヨン)を子どもの目線の高さに用意する。 無理に書かせず、子どもが自ら書こうとする姿を認める。
運動遊び 運動会でやりたい種目を話し合い、縄跳びやマット等を準備する。 無理がないよう必ず近くで見守り、ケガの予防に努める。
友だちとの関わり ごっこ遊びやブロックのコーナーを確保し、交流スペースを作る。 子ども同士の話し合いを尊重し、必要以上に介入しない。
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3歳児8月の月案で重要な実務

  • 健康・安全と排泄の指導
  • 食育の計画と進め方
  • 家庭との連携と保護者支援
  • 円滑な職員との連携
  • 月末の評価反省のポイント
  • 3歳児8月の月案作成の総括

健康・安全と排泄の指導

8月の月案では、遊びの計画と同時に、実務的な「健康・安全」管理と「排泄」の指導計画を具体的に記す必要があります。

健康・安全管理の徹底

熱中症予防は最重要課題ですが、それ以外にも安全配慮が必要です。

  • 室内の換気:エアコン使用時も定期的に窓を開けて換気し、空気の入れ替えを行う。
  • 水分補給の徹底:活動の合間に「お茶の時間」を設け、全員が確実に補給できるよう促す。
  • プールの安全体制:実施前に監視体制や緊急時の対応を職員間で必ず確認する。

プールの監視体制

監視役・指導役・救護役など、役割分担を明確にすることが鉄則。監視役はその場を離れず、水中の子ども全員の様子を常に把握し続ける。

個々に合わせた排泄の指導

夏は薄着で洗濯物も乾きやすく、トイレトレーニングを進めやすい時期です。画一的に「布パンツへ移行」ではなく、一人ひとりの進捗に合わせた支援を計画します。成功体験を認め、自信に繋げる声かけを心がけましょう。

食育の計画と進め方

暑さで食欲が落ちやすい8月は、食べる意欲を育む食育が重要です。

夏野菜を通じた食への関心

園での栽培活動(トマト・キュウリ等)があれば、収穫・試食の体験を取り入れます。給食で同じ食材が出たときに話題化して興味を深めます。

8月の食育活動のアイデア

  • 収穫した野菜を使ったスタンプ遊び
  • 給食の先生と夏野菜の皮むき体験
  • かき氷やアイスの製作と関連付けたおやつ時間

箸の練習と食事マナー

箸の正しい持ち方を覚え、食事をする」ことをねらいに設定。無理強いせず、丁寧な見本と個別の声かけで支援します。食欲が落ちている子には量や内容を調整し、楽しい雰囲気での食事を重視します。

家庭との連携と保護者支援

子どもの健康・安全を守るには、家庭—園の連携が不可欠です。月案には具体的な連携方法を明記します。

健康・安全に関する情報共有

  • 感染症対策:保健だより等で、夏に流行しやすい感染症(手足口病・ヘルパンギーナ・プール熱など)の症状や予防策を共有。
  • 熱中症対策:規則正しい生活・睡眠・食事の重要性を伝え、家庭でも取り組めるよう周知。
  • 休み明けの様子:連絡帳等で休み中の様子や体調を丁寧に聞き取り、園での配慮に活かす。

園生活の協力依頼

  • 着替えの補充:水・泥遊びや汗で着替えが増えるため、こまめな補充を依頼。
  • タオル類の準備:シャワー機会が増えるため、体拭き用タオルの準備を依頼。
  • 行事の協力:夏祭り等がある場合は、持ち物や衣装(甚平など)を早めに案内。
保育心理士 ユウ
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暑さで体調を崩しやすい時期。送迎時の短い会話や連絡帳でも、こまめな情報交換を心がけ、保護者の不安に寄り添いましょう。

円滑な職員との連携

安全な保育運営と質の高い活動には、クラスを超えた職員間の連携が必須です。特に8月は水回りの安全管理お盆時期の変則保育で連携の密度が問われます。

安全管理のための連携

プール活動は声かけ・配置確認を頻回に行い、誰がどの子を見ているかを明確化して死角を作らないようにします。

変則保育への対応

異年齢保育では、各クラスの配慮事項(アレルギー・健康状態・遊びの状況)を確実に共有します。

健康状態の共有

疲れや食欲低下の情報は、給食職員(栄養士・調理師)とも連携し、提供量やメニューの配慮に繋げます。

月末の評価反省のポイント

評価反省は、8月の実践を振り返り9月(運動会期)へ繋ぐPDCAの要です。以下の視点で振り返ると具体性が高まります。

  • 安全管理:プール・水遊びの運用は適切だったか。ヒヤリハットの有無と再発防止。
  • ねらいの達成度:水に慣れ、夏の遊びを伸び伸びと楽しめたか。
  • 健康・養護:水分補給・休息の確保、休み明け配慮の妥当性。
  • 子どもの姿:友だちとの関わり(トラブルと解決)、自然への興味の変化。
  • 次月の課題:暑さで戸外が制限された反省から、室内運動遊びの工夫/運動会での協同へどう発展させるか。

評価反省の文例

「厳しい暑さが続いたが、こまめな水分補給と休息を意識し、体調不良を最小限に抑えられた。プールでは、初めは水を怖がる姿もあったが、友だちや保育者との関わりを通して徐々に慣れ、笑顔が増えた。一方、自己主張が強まりトラブルも見られたが、対話の支援により相手の気持ちを受け止めようとする姿が育ってきた。9月は運動会に向け、関わりを協同作業へと発展させていきたい。」

3歳児8月の月案作成の総括

3歳児8月の月案で押さえるべき重要ポイントをまとめます。

  • 8月のねらいは健康管理と夏の遊びが中心
  • 休み明けの疲れや不安を想定し、情緒の安定に配慮
  • 養護の最優先は熱中症予防と水分補給
  • 全身運動と汗の始末など生活習慣の自立を促す
  • 友だちとの関わりを深め、対話で解決する力を育む
  • 夏の体験を言語化し、表現活動(製作・リズム)で広げる
  • 水遊び・自然探索などの環境構成を充実
  • 主体性を尊重し、過度な介入を避ける
  • 換気・監視体制など健康安全管理を徹底
  • 排泄は個別のペースを尊重し成功体験を積む
  • 食育で夏野菜や調理体験を取り入れ、食意欲を育む
  • 家庭と感染症・熱中症対策の情報を共有
  • 職員間で水回り・異年齢保育の安全情報を共有
  • 評価反省で達成度と次月の具体策を明確化
ABOUT ME
保育心理士ユウ
これまで延べ500名以上の子どもの成長や保護者の支援をしてきました。 「こどものしあわせはみんなのしあわせ」をモットーに日々、保育士を応援し、育児中の保護者支援をしています!
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