お月見製作を4歳児と楽しむ簡単アイデア7選とねらい・援助
4歳児のお月見製作を計画するとき、「年中児らしい工程を取り入れたいけれど、難しくなりすぎないかな」「月やうさぎを作るだけで、子どもたちはお月見の意味を感じられるのかな」と悩むことがありますよね。
4歳児は、はさみで形を切ったり、紙を折ったり、複数の材料を組み合わせたりできるようになる時期です。一方、同じ年齢でも手指の動かし方や集中できる時間には個人差があります。
そこで、4歳児の発達に合ったお月見製作のアイデアを、材料、作り方、ねらい、導入、保育者の援助まで含めて紹介します。作品を完成させることだけを目標にせず、子どもが月や秋の自然に興味を持ち、自分なりに表現できる活動を考えていきましょう。
- 4歳児のお月見製作に適したねらい
- 身近な材料で作れる製作アイデア
- 興味を引き出す導入と保育者の援助
- はさみや小さな材料を扱う際の注意点
お月見製作を4歳児と楽しむ基本
4歳児のお月見製作では、はさみ、のり、折り紙、絵の具などを組み合わせながら、自分で考えて表現する時間をつくることが大切です。まずは活動のねらい、お月見の伝え方、製作前の準備を見ていきましょう。
4歳児に合った製作のねらい
お月見製作のねらいは、きれいな作品を作ることだけではありません。製作を通して日本の伝統行事に親しみ、秋の夜空や月、食べ物の実りへ関心を広げることが大きな目的です。
4歳児は「なぜお団子を飾るの?」「月に本当にうさぎがいるの?」と、目にしたものの理由を知りたがる時期。だからこそ、お月見の話と表現活動を結び付けることで、行事を自分に近いものとして感じられます。
4歳児のお月見製作で考えられるねらい
日本の伝統行事に親しみ、月や秋の自然に興味を持つこと。切る、折る、丸める、貼るといった手指の動きを経験し、複数の材料から自分なりの色や配置を選ぶこと。さらに、友達の作品との違いに気付き、互いの表現を楽しむことが挙げられます。
例えば、満月の色を黄色だけに限定せず、薄い黄色、オレンジ、金色などから選べるようにすると、子どもの「夕方に見た月はオレンジだった」という経験が作品に表れます。見本と同じに作るより、子どもが見たことや感じたことを形にできる余白を残しておきたいですね。
また、じゃばら折りや曲線切りは、手指の細かな動きや目と手の協応につながります。ただし、製作技術の習得だけを求めると、苦手な子にとって活動が負担になりかねません。工程を選べるようにしたり、難しい部分を保育者が補ったりしながら、一人ひとりが「自分で作れた」と感じられる着地点を用意しましょう。
2026年のお月見と由来
2026年の中秋の名月は9月25日です。中秋の名月とは、昔の暦で8月15日の夜に見える月を指します。2026年の天文学上の満月は9月27日午前1時49分なので、中秋の名月と満月は2日ずれます。
十五夜と聞くと必ず満月になるように思えますが、実際には完全な満月と日付がずれる年もあります。日程を園だよりや指導案へ記載するときは、国立天文台が案内する2026年の中秋の名月で確認すると安心です。
お月見の習慣は中国から日本へ伝わり、平安時代には貴族が月を眺めながら詩歌や宴を楽しんだとされています。その後、日本の農耕行事と結び付き、作物が実ったことに感謝し、これからの豊作を願う行事として広まりました。里芋を供える地域があることから、十五夜は「芋名月」とも呼ばれます。
すすきは稲穂に見立てて飾られ、魔除けの意味も伝えられてきました。月見団子は丸い月を表し、収穫への感謝や豊作への願いが込められています。15個を供える形がよく知られていますが、数や形、積み方には地域差があるため、ひとつの方法だけが正解ではありません。
子どもへ伝える言葉の例
「お月さまがきれいに見える秋の夜に、お団子やすすきを飾って、食べ物がたくさん実ったことにありがとうを伝える日だよ」と話すと、4歳児にも行事のイメージが伝わりやすいですよ。
4歳児の発達に合う工程
4歳児になると、線を見ながらはさみを進めたり、折り目に合わせて紙を折ったりする姿が増えてきます。単純なシール貼りだけでなく、切る、折る、貼る、描くという工程を組み合わせた製作にも取り組みやすくなる時期です。
ただ、丸い月を切る動作ひとつを見ても、紙を持つ手を回しながら切れる子もいれば、直線を少しずつ切る段階の子もいます。そのため、全員に完全な円を求める必要はありません。切りやすい太さで線を描く、画用紙を小さめにして扱いやすくする、切り始めに少し切り込みを入れるなどの援助が役立ちます。
じゃばら折りでは、最初の折り幅がその後の形に影響します。最初の一折りだけ目印を付け、その後は子ども自身が「裏返して折る」を繰り返せるようにしましょう。折り幅がそろわなくても、開いたときの形は一人ひとり異なり、それも作品の味になります。
構成遊びとして楽しむなら、月、うさぎ、団子、すすき、雲、星などの部品を用意し、貼る前に台紙の上で自由に動かす時間を設けます。「月はどこに見えるかな」「うさぎは何をしているのかな」と問いかけると、子どもなりの物語が生まれるかもしれません。
ユウのワンポイントアドバイス
見本は作り方を理解する助けになりますが、完成形を一種類に決める必要はありません。月の大きさやうさぎの表情、団子の数を子どもが選べるようにすると、「先生と同じにする活動」から「自分で表す活動」へ変わりますよ。
興味を引き出す導入方法
製作をいきなり始めるより、お月見の世界へ気持ちを向ける導入を行うと、子どもが「作ってみたい」と感じやすくなります。導入に使いやすいのは、お月見の絵本、月に関係する歌、手遊び、写真、ペープサートなどです。
絵本を読むときは、由来を細かく覚えさせることより、月の形や夜空の色、登場する食べ物に目を向けます。読み終わったあとに「どんな月が出ていた?」「お団子はいくつくらいあったかな」と尋ねると、製作で表現したいものを考えるきっかけになるでしょう。
実際の月の写真を数種類見せる方法もおすすめです。黄色い月だけでなく、白く見える月、オレンジ色の月、雲に隠れた月を見せると、表現の選択肢が広がります。「月には何が見える?」と尋ねれば、うさぎ、かに、人の顔など、子どもによって違う見立てが出てくるかもしれません。
導入を体の動きにつなげても楽しいですよ。両手で大きな丸を作って満月を表したり、団子を丸めるまねをしたり、うさぎになって跳んだりします。体を動かしたあとに製作へ移ると、座って話を聞き続けることが難しい子も参加しやすくなります。
十五夜が近づいたら、家庭で月を見てもらう呼びかけもできます。ただし、天候や家庭の生活時間によって観察できない場合があるため、必須の宿題にはしません。園で写真を見るだけでも十分に参加できるようにしておきましょう。
材料と準備の進め方
4歳児のお月見製作では、色画用紙、折り紙、紙皿、紙コップ、新聞紙、お花紙、毛糸、丸シールなど、園にある身近な材料を活用できます。作品の見栄えよりも、子どもが扱いやすく、選ぶ楽しさがある材料かどうかを大切にしてください。
| 材料 | 表現できるもの | 4歳児が楽しめる動作 | 準備のポイント |
|---|---|---|---|
| 色画用紙 | 月、うさぎ、三方、夜空 | 切る、貼る、描く | 切りやすい大きさに分ける |
| 折り紙 | すすき、月、団子 | 折る、ちぎる、丸める | 複数の色から選べるようにする |
| 紙皿 | 満月、リース | 塗る、貼る、構成する | 中央の切り抜きは大人が行う |
| 新聞紙 | 立体的な月見団子 | 丸める、包む、積む | 握りやすい大きさに分ける |
| 絵の具 | 月面、夜空、星 | 塗る、飛ばす、混ぜる | 子ども向けの製品を使う |
| 毛糸や綿 | すすき、雲、うさぎ | 並べる、貼る、触れる | 長さと小さな部品を管理する |
製作前には、子どもが担当する工程と保育者が行う工程を分けておきます。紙皿の中央をカッターで切る、厚い牛乳パックを切る、細い穴を開けるといった作業は、大人が事前に済ませるほうが安全です。
一方、月やうさぎの形まで保育者がすべて完成させてしまうと、子どもが手を動かす場面が少なくなります。太い線を描いた画用紙を用意して子どもが切る、顔の部品は自分で描く、貼る位置を選ぶなど、その子が自分で決められる工程を必ず残しましょう。
長い工程は一度に詰め込まず、複数日に分けても構いません。1日目に月を作り、2日目にうさぎや団子を作り、3日目に台紙へ配置すると、絵の具やのりを乾かす時間も確保できます。集中が途切れにくく、前日に作ったものへ再び触れる楽しみも生まれますよ。
お月見製作を4歳児で深める実践
ここからは、4歳児が取り組みやすい7つのお月見製作を紹介します。平面、立体、共同製作などから、クラスの様子や活動時間、飾る場所に合う方法を選んでみてください。
製作アイデアの選び方
製作内容を決めるときは、難易度だけでなく、どこへ飾るのか、どのくらいの時間を使えるのか、子どもにどの動作を経験してほしいのかを考えます。
| アイデア | 主な技法 | 作品の形 | 時間の目安 |
|---|---|---|---|
| じゃばら折りの満月 | 折る、つなぐ | 壁面・吊るし飾り | 30~45分程度 |
| スパッタリングの月 | 絵の具を飛ばす | 壁面 | 30~40分程度 |
| 手形うさぎの壁面 | 手形、切る、貼る | 個人作品 | 30~45分程度 |
| 紙皿のお月見リース | 構成、貼る、描く | 持ち帰り作品 | 40~60分程度 |
| 新聞紙の月見団子 | 丸める、包む、積む | 共同製作 | 30~45分程度 |
| 紙コップうさぎ | 切る、貼る、組み立てる | 立体作品 | 40~60分程度 |
| 折り紙のすすき | 折る、連続切り | 壁面・立体飾り | 25~40分程度 |
表の時間は、あくまで一般的な目安です。導入、準備、片付けに必要な時間や子どもの発達によって変わります。工程を減らしたり、数日に分けたりして、クラスに合う進め方へ調整してください。
じゃばら折りの満月
黄色い折り紙をじゃばらに折り、扇のように開いてつなげると、立体感のある丸い月ができます。折る方向を交互に変えるため、4歳児が手順を意識しながら進める製作にぴったりです。
用意するもの
黄色やオレンジ色の折り紙、のりまたは両面テープ、黒や紺色の台紙、クレヨン、星形シールを用意します。大きな月にしたい場合は、折り紙を2~4枚使用してください。
作り方
最初に折り紙の端を1~2センチほど折ります。紙を裏返し、同じくらいの幅でもう一度折りましょう。これを最後まで繰り返し、細長いじゃばらを作ります。
じゃばらを中央で二つ折りにして、開いている部分を貼り合わせると扇形になります。複数の扇形をつなげ、円になるように整えれば満月の完成です。最後に夜空の台紙へ貼り、うさぎや雲、星を描き加えます。
援助のポイント
最初の折り幅に目印を付けると、子どもが続きの幅を考えやすくなります。「折ったら裏返すよ」と動作を短い言葉で伝え、保育者も横で一緒に折ると手順が見えやすいでしょう。
完成した月を窓辺や天井から吊るす場合は、落下しないよう保育者が確実に固定してください。吊るす糸は子どもの首や指へ絡まない長さにし、手の届かない位置へ飾ります。
スパッタリングの月
スパッタリングは、歯ブラシなどに付けた絵の具を細かな粒にして飛ばす技法です。夜空の台紙へ黄色や白の粒を重ねると、月面や星空のような模様が現れます。
用意するもの
黒または紺色の画用紙、黄色と白の絵の具、歯ブラシ、金網、月やうさぎの型紙、新聞紙、汚れてもよい衣服や製作着を用意します。
作り方
台紙の上へ丸い月やうさぎの型紙を置きます。薄めすぎない絵の具を歯ブラシへ付け、金網の上で毛先を動かして、細かな絵の具の粒を台紙へ飛ばしましょう。
色を重ねたら型紙をそっと外します。覆われていた部分が形として残り、周囲には細かな模様が広がります。絵の具が乾いたあと、クレヨンや画用紙で団子、すすき、雲を加えてください。
絵の具の飛び方は毎回違います。「細かい星みたい」「月が光っているみたい」と気付いたことを言葉にすると、偶然できた模様を楽しめます。完成形を予想しにくい技法だからこそ、子どもの驚きが生まれる製作です。
絵の具を飛ばす方向に注意
歯ブラシを友達へ向けないことを事前に伝え、少人数ずつ行いましょう。机と床を新聞紙で覆い、目や口へ絵の具が入らない距離で保育者が見守ってください。
手形うさぎの壁面
子どもの手形をうさぎの体に見立てると、成長記録にもなるお月見壁面を作れます。手形をそのまま使う方法と、画用紙へ写した手の形を子どもが切る方法があります。
用意するもの
白い画用紙、鉛筆、はさみ、のり、目や鼻に使う画用紙、クレヨン、夜空の台紙を用意します。絵の具で手形を取る場合は、子ども向けの水性絵の具も準備してください。
作り方
白い画用紙に手を置き、手の外側を鉛筆でなぞります。線に沿って切ったら、中指を後ろ側へ折り、残った人差し指と薬指を耳に見立てます。親指と小指は前足に見立てることができます。
画用紙で作った目や鼻を貼り、口、ひげ、模様をクレヨンで描きましょう。夜空の台紙へ月や団子と一緒に貼れば、お月見を楽しむうさぎの壁面になります。
手の輪郭を切る工程は曲線が多く、4歳児には難しいこともあります。指と指の間を保育者が切り、外側の大きな曲線を子どもが担当するなど、工程を分けてもよいでしょう。
ユウのワンポイントアドバイス
絵の具を手に塗る感触が苦手な子へ、手形を無理に勧める必要はありません。画用紙に手を置いて輪郭を描く方法や、あらかじめ用意したうさぎへ顔を描く方法を選べるようにしてくださいね。
紙皿のお月見リース
紙皿の中央をくり抜き、月、うさぎ、団子、すすきなどを貼ると、お月見リースになります。持ち帰って家庭で飾りやすく、子どもがモチーフの配置を考えられる製作です。
用意するもの
紙皿、色画用紙、折り紙、クレヨン、のり、両面テープ、はさみ、吊るすための短いひもを用意します。紙皿の中央は、活動前に保育者がカッターで切り抜いておきます。
作り方
紙皿へ黄色、紺色、紫色などを塗り、リースの土台を作ります。次に、画用紙や折り紙で月、うさぎ、団子、すすきを作りましょう。
すぐに貼らず、できた部品を紙皿の上で動かしながら配置を考えます。「月を上にするとどんな感じ?」「うさぎを月の中に置いたらどう見える?」と声をかけると、比べながら選べます。
位置が決まったらのりで貼り、星や雲を描いて完成です。壁へ飾る場合は、紙皿の上部へ保育者が穴を開け、短いひもを通します。
全員へ同じ色や部品を渡すのではなく、複数の色や形から選べるようにすると、個性豊かなリースになります。団子の数も自由で構いません。行事の伝統的な飾り方を知ることと、作品を同じ形へそろえることは別だと考えましょう。
新聞紙の月見団子
新聞紙を丸めて白い紙で包むと、大きな月見団子を作れます。クラス全員で団子を作り、大きな三方へ積む共同製作にすると、友達と一緒に作る楽しさを味わえるでしょう。
用意するもの
新聞紙、白い薄紙またはお花紙、テープ、大きな段ボール、三方に貼る茶色の画用紙を用意します。団子が重すぎないよう、新聞紙は一個につき数枚程度から試してください。
作り方
新聞紙を両手で押しながら丸めます。形が崩れないようテープで軽く留め、白い紙で包みましょう。子どもが作った団子を集め、段ボールで作った三方の上へ積みます。
15個を下段9個、中段4個、上段2個に積む形はよく知られていますが、地域や家庭により供え方は異なります。共同製作では数にこだわりすぎず、「どう積んだら落ちにくいかな」と友達同士で試す活動にしても面白いですよ。
完成後はお月見会の飾りとして使えます。ただし、本物の食べ物と混同しないよう、「これは新聞紙で作った飾りのお団子だよ」と伝えてください。
紙コップうさぎ
紙コップへ耳、目、足を付けると、自立するうさぎになります。壁面とは異なり、棚やお月見会の机へ飾れる立体作品です。
用意するもの
紙コップ、白や桃色の画用紙、はさみ、のり、両面テープ、クレヨン、丸シールを用意します。耳を立たせたい場合は、少し厚めの画用紙が扱いやすいでしょう。
作り方
画用紙に細長い耳を描き、線に沿って切ります。内側へ桃色の紙を貼り、紙コップの上部へ取り付けましょう。目、鼻、口はクレヨンで描いても、画用紙や丸シールで表現しても構いません。
画用紙で前足を作って貼り、お腹へ月や団子の模様を描けば完成です。複数のうさぎを並べると、クラス全体のお月見風景になります。
紙コップの曲面は通常ののりでは剥がれやすいため、保育者が両面テープを貼っておき、子どもが剥離紙を取って部品を付ける方法もおすすめです。耳の位置や表情は子ども自身が決められるようにしましょう。
折り紙で作るすすき
折り紙に連続した切り込みを入れ、くるくる巻くと、すすきの穂を表現できます。はさみを繰り返し動かすため、切る位置と止める位置を意識する経験になります。
用意するもの
薄茶色、黄色、黄緑色などの折り紙、はさみ、セロハンテープ、緑色の画用紙または紙ストローを用意します。
作り方
折り紙を半分に折り、折った側から細い切り込みを並べて入れます。反対側の端まで切り落とさず、1~2センチほど残してください。
紙を開き、端から斜めに巻いて穂の形を作ります。巻き終わりをテープで留め、細長く切った緑色の画用紙や紙ストローへ付ければ完成です。
切り込みの間隔が狭すぎると紙が破れやすいため、初めは太めの線を引いておきます。「線の終わりで、はさみも止まろうね」と伝えると、切り落とさずに進めやすくなるでしょう。
作品の生かし方
できたすすきは、紙皿リースへ貼るほか、紙コップで作った花器へ挿したり、クラスの大きなお月見壁面へ加えたりできます。個人製作と共同製作をつなぐ部品としても使えますよ。
保育者の援助と声かけ
4歳児の製作では、手順をすべて指示するより、子どもが自分で考える場面を残す援助が大切です。「ここへ貼って」と場所を指定する代わりに、「どこに月が見えたらすてきかな」と尋ねると、子どもが配置を選べます。
作業の説明は、一度に最後まで伝えず、工程ごとに短く示しましょう。実物を見せながら「最初に月を切ります」「できたら好きな場所へ置いてみます」と伝えると、次に行うことが分かりやすくなります。
はさみが思うように進まない子には、すぐ代わって完成させるのではなく、紙を持つ方向を一緒に確認します。必要に応じて保育者が紙を支え、子どもがはさみを動かす方法もあります。
また、「上手」「きれい」だけで評価すると、見本に近い作品がよいという印象につながるかもしれません。「細かく切れたね」「この月の色を選んだんだね」「うさぎがお団子を見ているみたい」と、工夫した過程や選んだ理由を具体的な言葉で受け止めましょう。
早く完成した子には、星や雲を加える、作品の物語を話す、友達の作品を見るといった活動を用意します。終わっていない友達へ作業を急がせたり、代わりに作らせたりしないことも大切です。
ユウのワンポイントアドバイス
製作後に「どんなお月見の場面を作ったの?」と一人ずつ聞いてみてください。作品だけでは見えなかった物語が聞けます。その言葉を作品のそばへ短く添えると、保護者にも子どもの考えが伝わりますよ。
安全に楽しむための注意点
4歳児は道具の扱いに慣れ始める一方、周囲へ注意を向けたまま使い続けることはまだ難しい時期です。はさみを持って歩かない、刃先を友達へ向けない、使い終わったら決めた場所へ置くという約束を、活動前に確認してください。
カッターは必ず大人が使用します。穴あけパンチ、ホチキス、厚い材料を切るはさみも、子どもの発達や道具の形に応じて保育者が扱いましょう。
丸シール、モール、デコレーションボールなどの小さな材料には誤飲の危険があります。机へ大量に出さず、必要な分を容器に入れて渡し、活動中も近くで見守ってください。床へ落ちた部品はすぐに拾います。
絵の具、のり、接着剤は、子ども向けで安全性が確認された製品を選びます。使用後は手を洗い、目や口に入った場合は製品表示に従って対応してください。正確な使用方法や安全情報は、各製品の公式サイトや容器の注意表示をご確認ください。
小麦粉粘土を取り入れる場合は、小麦アレルギーの有無を事前に確認します。紙粘土や製作した月見団子についても、食べ物ではないことを伝えましょう。
安全面の判断に迷ったとき
子どもの発達や園の環境によって、使用できる道具や材料は異なります。一般的な年齢だけで判断せず、園の安全管理方針を確認してください。最終的な判断に迷う場合は、園長、安全管理担当者、使用製品のメーカーなどの専門家へ相談しましょう。
4歳児のお月見製作に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 4歳児のお月見製作では何を作るのがおすすめですか?
A. じゃばら折りの満月、手形うさぎ、紙皿リース、紙コップうさぎ、折り紙のすすきなどがおすすめです。4歳児は切る、折る、貼る、描くという複数の工程に取り組みやすいため、二つ以上の技法を組み合わせると発達に合った活動になります。ただし、手指の動かし方には個人差があるので、工程を選べるようにしましょう。
Q2. お月見製作にはどのようなねらいがありますか?
A. 日本の伝統行事に親しむこと、秋の自然や月に興味を持つこと、材料の色や感触を楽しむこと、自分なりの方法で表現することなどが主なねらいです。4歳児では、作り方を聞いて順番に取り組むことや、友達と表現の違いを楽しむこともねらいにできます。
Q3. お月見を4歳児へどう説明すればよいですか?
A. 「秋のきれいなお月さまを見ながら、お団子やすすきを飾って、食べ物が実ったことにありがとうを伝える日だよ」と話すと分かりやすいでしょう。由来を長く説明するより、月、団子、すすき、うさぎなど、製作へつながるものを写真や絵本で見せる方法がおすすめです。
Q4. 2026年の十五夜はいつですか?
A. 2026年の中秋の名月は9月25日です。天文学上の満月は9月27日午前1時49分となり、2026年は中秋の名月と満月が2日ずれます。十五夜が必ず完全な満月になるわけではありません。日程を園だよりなどへ掲載する際は、国立天文台の公式情報もご確認ください。
Q5. 製作が苦手な子にはどう援助すればよいですか?
A. 工程を少なくする、切る線を太くする、保育者が紙を支える、切った部品から選んで貼れるようにするなどの方法があります。手形や絵の具を嫌がる場合は無理強いせず、シール、クレヨン、画用紙など別の材料を選べるようにしてください。完成度よりも、本人が選び、手を動かした過程を受け止めることが大切です。
お月見製作を4歳児と楽しもう
4歳児のお月見製作には、じゃばら折りの満月、スパッタリングの月、手形うさぎ、紙皿リース、新聞紙団子、紙コップうさぎ、折り紙のすすきなど、さまざまな方法があります。
どの作品を選ぶ場合も、見本と同じ形に完成させることだけを目標にしないようにしましょう。色を選ぶ、部品を置く、うさぎの表情を考えるといった小さな選択が、子どもにとって大切な表現になります。
製作前には絵本や写真を見たり、月の歌を歌ったりして、お月見へ興味を向ける導入を行います。そして活動中は、「どんな月にしたい?」「うさぎは何をしているのかな」と問いかけ、子どもの考えを引き出してください。
一人ひとり違うお月見の風景が並ぶことこそ、4歳児の製作のおもしろさです。安全に配慮しながら、子どもが秋の行事と自分なりの表現をじっくり楽しめる時間をつくっていきましょう。
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