こんにちは!
保育心理士のユウです。
2歳のイヤイヤ期を超えて3歳になると、会話が成り立つようになって扱える言葉も増えるため、これまでよりも自己主張がはっきりとしてきます。
しかし、まだ自分が中心で感情任せな言動が多く、相手の言うことを聞き入れることは難しいということもよくある光景です。
3歳児になると自我の芽生えが反抗という形で現れるので、なにかにつけて泣いたり、すぐに怒ったりして保育者はイライラする毎日を過ごしているのではと思います。
この反抗期に、ついイライラしてしまったり手の付けなかったりして悩んでしまったりする親は多いのではないでしょうか。
わがままな子になっては困ると思い、つい厳しい叱り方をしてしまったり、自分のしつけ方が悪いのではないかと悩んでいたりする保護者の方にも出会ってきました。
今回は、保育士の3歳児クラスでの実体験を踏まえながら、反抗期の幼児への対応を紹介していきます。
- 3歳児の反抗期の原因・理由がわかる
- 3歳児の反抗期の対処法がわかる
- 反抗期の叱り方がわかる
3歳児の反抗期の原因はしつけと関係がある?
3歳児の反抗期の原因はしつけとは関係はありません。子どもの発達過程において自然な発達です。
その理由は、3歳になると語彙が圧倒的に増えるので、話言葉の基礎もできて、盛んに質問するなど知的興味や関心が高まります。そして、自分の使っている言葉が大人に伝わると喜ぶんですよね。
それに、食事、排泄、衣類の着脱などほぼ自分でできるようになります。
自分のことを「わたし」「ぼく」というように自我がよりはっきりしてくるんですよね。
3歳児は自分を受け入れて欲しいという思いがあります。その反面悪いことをして大人の反応を試しているんです。
ということで汚い言葉や相手が嫌がる言葉を発して、目に余るときには叱るのではなく保育士が言葉を言い換えて伝えてあげましょう。
- 3歳児の自己主張への適切な対応(叱るのではなく、言葉を言い換える)
- 質問が増えてくる時期なので、丁寧に答える
- できるだけ、子どもの知っている言葉で表現させる。多少のことは受け止める余裕が欲しい
3歳児の反抗期の対応を保育士が実践経験からポイントを徹底解説!
3歳児をみていると、できないけれど自分で何でもやりたがる姿やとにかく何をするのも嫌がる姿が多く見られます。
また、挑戦したものの思った通りにできなかったり、自分の主張が通らなかったりすると、泣き喚き不貞腐れる姿も珍しいものではありません。
3歳児の反抗期の対応についてどのようにしたらよいのか悩んでいる保護者も少ないですよね。
たとえば、食事時には、少量食べて「いらない」「美味しくない」「好きじゃない」 それならばと片付けると「まだ食べようと思ったのに!」「片付けないで」と大騒ぎ^^;
お出掛け時「そろそろ出掛けるから準備して」と言うと「お外行かない」「お家居る」 「じゃあお出掛けやめよう」と言うと「お外行こうと思ったのに!」「お家好きじゃない」と大騒ぎ^^;
子どもの気持ちに寄り添っているのに思うようにいかないとイライラして強めの言葉になることもありますよね。自己嫌悪になることも・・・
というわけで、3歳児の反抗期の対応は、ずばり『今はそういう時期』ということで保育者が割り切ることが大切です。
まだ、産まれて3年しかたっていないので、コミュニケーションが取れるようになったとは言え、今はまだ聞いた言葉を何度も繰り返して、相手の反応や自分の気持ち(これもまだ本人はよく分かってない)をとにかく繰り返して繰り返して、聞いた言葉を自分のものにしていく段階なんですよね。
とはいえ、通園前の着替えなど、どうしても今やらなければならないこともありますよね。
そんなときには、選択肢を用意したり少し早めに起こして時間に余裕を持たせたりしてみましょう。
他にも、朝食を完食できたことを褒めるなど、直接関係のない部分でも気分を上げておくと「ご飯を全部食べられるお兄さん(お姉さん)は、もしかしてお着替えも上手にできちゃうかな?」というような流れに繋げることができますね。
時間に余裕があれば、朝の支度以外のことを間に挟むことによって、子どもが気分転換をすることができたり、保護者の焦りが軽減されたりしますよ。
無理矢理やらせてしまうと、かえって状況は悪化してしまうことが多いので、注意が必要です。
また、ただ反抗されるだけなら仕方ないと思うことができるものの、言い方がきついと余計にカチンときてしまうこともあります。
特に男の子に多いですが、3歳児でも「○○じゃねぇよ」のような言葉遣いをする子がいます。
そのようなとき、つい子どもを叱ってしまいがちですが、実はテレビで見た言葉や保護者の方の言葉を真似していることもあるのです。
もし、子どもが嫌な言葉を使っていたら、まずは自分たちが子どもの前でそのような言葉を使っていないか見直してみましょう。
テレビは、避けようと思って避けられるものでもないですし、良い刺激も多いものです。
もし、テレビでの乱暴な言葉を覚えてしまっていたら「それはちょっと怖いな」など、その言葉を聞いた人がどう感じるのかを伝えてみてください。
他にも、思い切って子どもと同じことをしてみるという手もあります。
これは実体験になるのですが、どんな言葉掛けも気分転換も通じず、一日中「ママー!」「帰りたい!」と泣いている3歳の子がクラスにいました。
そのときに、思い切ってその子のすぐ傍で「先生もおうち帰りたいー!!やだー!!」と泣き真似をしながら駄々をこねてみたことがあったのです。
すると、その子はピタッと泣き止んでポカンとしながらこちらを見つめていました。
タイミングを見計らって、「でもなー、まだお帰りの時間じゃないし、赤ちゃんでもないから、先生は我慢しようかな。○○くんは、どうする?」と聞いてみると、「○○くんも、我慢する」という言葉が返ってくるということがあったのです。
泣いているときに、言葉はなかなか通じません。
そこで、子どもにとって予想外のことをすることで、一旦涙を止めたのです。
また、その子の真似をしたので客観的に自分の姿を見ることもできますし、先生も同じことを我慢するという点で、共感を得ることができたのかなと感じています。
もちろん、我慢するという選択をしたその子のことは、その場で具体的に褒めました。
そしてなにより、それだけのやり取りや感情表現ができるようになったということを成長だと認めてあげてください。
3歳児の反抗期の叱り方は?子どもの気持ちに寄り添おう!
子育てをしていれば、誰でも叱らなければならない場面が出てきます。
特に、公共の場などでは、他の人の目がありますので、きちんとしつけなければと感じる保護者の方も多いですよね。
しかし、その叱り方ひとつで状況が悪化することもあります。
まず、叱るときに大切なことは、叱る側が感情的にならないことです。
叱ることと怒ることは違います。
感情的になって怒鳴りつけたり強制的にその行動をやめさせたりする『怒る』では、子どもの機嫌はさらに悪くなりがちです。
そのためには、きちんと子どもの話に耳を傾けてあげることが大切です。
嫌だと拒否をするのならその理由を聞いてあげたり、「○○するのが今は嫌なんだね」と気持ちに共感したりする言葉掛けをするようにしてください。
そのうえで、○○が終わったらやろうなどの提案をしてみると良いかもしれません。
少し気持ちを落ち着けるための時間を設けたり、場所を変えてみたりするのも効果がありますよ。
他にも、叱るときに気を付けていただきたいのが、保護者の体勢です。
当然、大人は子どもよりも背が高いので、立ったまま叱ると子どもは見下ろされ、威圧を感じます。
その方が、子どもも安心するでしょうし、表情からも互いの感情が伝わります。
また、やらないとつい叱ってしまいがちですが、その前に子どもの視点に立ってみて、楽しいことに変えてみるのは如何でしょうか。
着替えをしない子と保護者とでお着替え競争をしてみたり、お片付けをしない子とお店屋さんごっこ感覚でお片付けをしてみたりということです。
「お片付けをしなさい」は子どもの立場になってみると、とってもつまらない言葉なのです。
まだ幼児なのですから、できるだけ楽しいものにしてあげたいですね。
どの対応がその子に合うのか、それは試してみなければわかりませんし、その時々でピッタリとはまる対応は異なります。
しかし、子どもの気持ちに寄り添い、具体的な言葉で伝えるということは、どの対応にも必要なことですので、大切にしてくださいね。
3歳児の反抗期はいつまで?5歳まで説が有力!
反抗期を迎えると、この状況はいつまで続くのだろうかと頭を抱えてしまうこともありますよね。
具体的に、この時期が来れば反抗期が必ず終わるというきっちりとした区切りはありませんが、早い子だと3歳半、長い子だと4歳のうちに終わるという印象があります。
どんなに遅くても、5歳になればほとんどの子どもが落ち着いていると考えてよいのではないでしょうか。
ただ、何もせずに反抗期が終わっていくということはありません。
子どもが感情をそのまま言葉にしてぶつけるのではなく、一度考えてから話すことができるようになったり、相手の気持ちを考えることができるようになったりという成長が必要です。
そのためには、保護者の関わりや友だちや保育者との関わりなど、人との関わりが必要不可欠です。
人と関わる中で、相手にも気持ちや感情があることや時には我慢が必要なことを知り、どんなふうに伝えたらよいのかを学んでいきます。
もちろん、自分の気持ちが受け止めてもらえるという感覚も、その関わりの中で必要なことです。
反抗期が長いからといって、保護者や周りの関わり方が悪いということではありません。
成長には個人差がありますから、気持ちに余裕をもって、子どもとの時間を大切にしてくださいね。
まとめ
長く感じられる幼児期の反抗期。
成長の一つとして、温かく見守っていきたいですね。
- 無理矢理やらせず気持ちと時間に余裕をもって対応する
- 3歳児が相手の嫌な言葉を使った時は保育者がしっかり叱ることが大切
- 保育者の言動を振り返ることは重要
- 子どもの気持ちに共感する
- やりたくないことを楽しいことに変換することも必要
- 終わりの時期は決まっていないが長くても5歳までには終わる
- 人との関わりの中で学ぶことが反抗期の出口につながる
反抗期は、子育ての中で必ず通る道です。
保護者も気分転換をしながら、子どもの成長に向き合っていきましょう。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
それでは今回はこのへんで失礼します。
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